らくうのBlog

LGBTQ+関連のあれこれ

同性婚、事実婚じゃだめ?養子じゃだめ?

例えば病院で家族と認められないと困ることって多いですよね。解決策は色々あるんですけど、地方行政のパートナーシップ制度だと法的効果もないし無い地域もある、法的に有効な任意後見契約なら確実だけど行政書士に頼むと数万円x2人分かかる。孤立無援の単身者だって、ちゃんと手術を受けられるじゃないかといわれますが、本人の意識がないときに本人が希望していたことをきちんと伝えられるのは家族ですよね、認められないと本人が希望していたことが蔑ろにされてしまいます。

相続において、自筆遺言書は無料だけど素人が書いて間違いがあったら無効、こちらも行政書士に頼むと数万円x2人分かかる。更に税率も結婚した異性カップルより高くなる。

よく養子って話がでますよね。でも、養父、養子って年齢だけで決められて、養子の実親とは縁が切れる訳ではないんですよね。例えば先に養子が亡くなった場合、実親にも相続権が生じるんですよね。で、このケース、実親と養子の仲が良ければ、まぁ実親は相続放棄するでしょう。でも「同性愛者なんて許せない勘当だ!」って実親だったら相続放棄するでしょうか?「あんな不届き者、これくらい貰って当然だ!」とはならないでしょうか。前者なら多少お金がいってもと思いますが、後者でお金がいくのは許せないって思うのが普通の感覚ではないでしょうか。それになにより、なんで親子にならないといけないの?対等なパートナーとして認めてほしいという訴えなのに。

他にも色々な権利をパッケージングしたのが結婚で「婚姻届け」を出すだけで認められちゃうんですよね。かかる費用は戸籍謄本のみ。それが同性カップルだと数十万円に加え、手続きにかかる労力・時間、それでもフルパッケージにすることはできない。

実際、こんなことも起きています。
https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2021/1/12.html
https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2020/3/32.html


さて、異性カップルと同性カップルの扱いにこれだけの違いを設ける合理的な理由ってなんだろう?

一番大きいのは「子供を産み育てる」だと思いますが、現代において「子供を産み育てる」ことが結婚というのは無理がありませんか?そういった意見って、子供をつくることができないカップルや高齢者カップルへの批判につながりませんか?現代において結婚というのは二人の生活を守る制度であって、その上で子供がいる家庭も守る制度ではないですか。きっと同性婚が認めれても同性カップルの数より子無し夫婦の数の方が多くないですか?

結婚において異性カップルと同性カップの扱いに違いを設ける理由で合理的なものを聞いたことがありません。

それに、G7広島サミットで議長国首脳として「LGBTQIA+の人々の政治、経済、教育及びその他社会のあらゆる分野への完全かつ平等で意義ある参加を確保し」と宣言してます。日本は国際的な約束を反故にする国という印象を国際的に広めることは明らかに国益を下げませんか?経団連が苦言を呈したのもそういった背景があるのではないでしょうか。
■G7広島サミット首脳宣言の全文
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA213340R20C23A5000000/
LGBT法案、自民党の取り組みの遅さに経団連会長が「恥ずかしい」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb727f35a6e286ded2bcd85add68a68a339c98b1